佐田清澄のすべて

I'm your bad dream

妄想

コメダ珈琲に行くといつもTwitterFacebookに注文した商品の写真をアップしている

 

コメダに通っては写真を撮ってアップするという生活を続けていたら、店員の様子がある時から変わってきたような気がする

 

わたしが店に入ると『あ、』という顔をして、何も言わず禁煙席に通される

 

コンセントのある席空きましたよ、と教えてくれるようになった

 

わたしが暇な女子大生だということに店中のスタッフが気づいている気がする

 

狭い通路を通ってやっと二人掛けの席に腰掛けると短髪の老婦人がこちらをジロジロ見ているような気がした

 

わたしのことを何か恐ろしい祟りを見つめるような目で見ている気がする

 

わたしのことを朝霞市の女子中学生をさらった23歳の千葉大の男を見るような目で見ている気がする

 

朝霞市の事件が起こって初めて以前にも新潟で9年間も少女を監禁していた男がいたことを知った

 

新潟の少女は男の部屋で発見された時、「ここにいてもいいですか」と言ったらしい

 

もしも少女と男の間に我々の知りえない感情が生まれていたら、と思う

 

もしも少女が男のことを一瞬でも愛しいと思う瞬間があったとしたら、と思う

 

朝霞市の少女が男の下で2年間暮らしたことで嫌気の射していた人生から救われていたとしたら、と思う

 

もしも幸せを感じる瞬間があったのだとしたら、どうなるのだろうと思う

 

あの人がいまもわたしのブログやTwitterを見てくれていたら、と思う

 

あの人がいまもわたしのブログやTwitterを見ている気がする

 

あの人がこの記事を見て『こんなこと書くんじゃねえよ』と苦笑いを浮かべているような気がする

 

あの人がいまもわたしのことをふと考えてしまう瞬間があったとしたら、と思う

 

家族との暮らしの合間にふとわたしのことを考える時間があったら、と思う

 

毎日電話してきてくれたり飲みに誘ってくれたりしていたことが本当は全部ただの仕事の一環だったとしたら、と思う

 

本当はわたしのことなんてどうでもよかったとしたら、と思う

 

「俺はお前のこと親友だと思っている」という言葉がもし本当だったとしたら、と思う

 

本当に仕事の領域を超えてわたしのことを愛してくれていたら、と思う

 

今夜あの人から電話がかかってきたら、と思う

 

今夜あの人から電話がかかってきたら、と思う

 

今夜あの人から電話がかかってくるような気がする