「夏バテにはカレー、そしてタンドリーチキンが効く」
そんな文字を雑誌で見つけたので早速カレー屋に駆け込んだ。
こじんまりとした店の中にはカップルが二組。わたしが入るとスタッフ含め全員が一斉にこちらを向いた。視線から逃げるように急いで隅の席に収まる。
この土地に引っ越して来てから初めて入るインドカレー屋だ。そう、わたしは先週また引っ越しをした。中野の部屋には半年しか住んでいない。
こういう店って大抵インドの音楽とかやかましいインド映画が垂れ流しになっているものだが、隅にある大きなテレビに映っていたのは「とんねるずのみなさんのおかげでした」だった。
スタッフ(全員インドorネパール人)がこの番組を楽しんで見ているのかどうかとても気になる。好きで「みなさんのおかげでした」を流しているのならいいが、自分たちは全然面白がっていないのに日本人客のためだけに流しているならちょっと哀しい。もっとエゴイスティックにカレー屋を経営してほしい。わたしは楽しそうに働くインド人を見たいのだ。そういうの見たさにインドカレー屋に入っているのだ。
テレビの中で日本のサッカー選手(男)が威張っていたが、井の中の蛙みたいに見えてとても恥ずかしくなった。
「カラサハドウスル?」
と聞かれて、あんまり辛いのを出されても食べきれないから、と甘口を注文したら「砂糖入ってるやろ」と言えるくらい甘いの出てきた。
あと、大抵ナンとルーの比率は合わない。
案の定余ったチーズナンを女主人がくれたビニール袋に入れて持ち帰る。ポイントカードも作ってもらった。なんだかんだ言いながらわたしはインドカレーが好きなんだ。
思い出したようにこうして裏ブログを更新したのは同じ雑誌に「毎日一行の日記を書くだけでも認知症の予防になる」と書いてあったからで、 そもそもこの週刊文春を買ったのは又吉さんの特集が組まれていたから。
又吉さん、受賞おめでとうございます。遅いか。