何かにつけて自炊することにハマっている。
俺の食生活はいつも偏っている。「ライター」でも「ブロガー」でもなく「偏食家」が職業欄の一番上に来るくらい偏食。
あるときは2週間連続でポップコーンが主食だった。あるときは2週間連続インドカレー。
数ヶ月コーンフレークにハマっていたこともあったし、カップラーメンやピザ、回転寿司がブームな時もあった。
そしてその「ハマり」に入ると本当にそればかりしか食べなくなる。
今現在はそれが「果物・野菜」にあたる。
ピザやラーメンに比べたら幾分身体に良いだろう。
厄介なのは「何がなんでも」自分で切ったり調理した果物・野菜でなければ気が済まないこと。パックに入っていてドレッシングも付いているサラダやカットフルーツでは、何だか今まで積み上げてきた「理想の健康生活」「ちゃんと料理ができる偉い自分」みたいなものがガラガラと崩れてしまう気がして嫌なのだ。
色んな種類の野菜を身体に摂り入れようと、スーパーで大量に買って、キッチンに備え付けの小さな冷蔵庫に押し込むのだが、少食女の一人暮らしなので食べても食べても野菜は全く減らずにどんどん古くなっていく。
初めから食べられる分だけカットされてある野菜を、その日食べられる分だけ買えばいいのに、割高な分負けた気になる。
そうしてだいぶ日が経ってしまったブロッコリーとトマト、2週間以上前に買った舞茸と、いつ買ったのか分からない、とりあえず冷凍はしておいた鶏胸肉を切ってシリコンスチーマーに入れて醤油と牛乳ととろけるチーズをかけて蒸した。
そしていま、皿の中に半分以上残っているその料理のようなものを前に頭を抱えている。
ドブのような味がする。
あのスーパーに置いてある美味しいキャラメルポップコーンが食べたい。
俺はキャラメルポップコーンが食べたい