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佐田清澄のすべて

I'm your bad dream

寝ても覚めても・・・

「寝ても覚めてもゆきりんワールド!夢中にさせちゃうぞ!」とは、いま世間のゴシップの渦中にいるアイドルのキャッチフレーズである。

 

芸能界の鬼門でもある●ャ●ー●事務所の男性芸能人との写真が流出したせいで芸能界及びインターネット界及び出版界は湧きに湧いている(テレビでの報道は粛正されているようだ。ここは中国か?)。

 

わたしはこれまでこのアイドルの人気投票に参加したわけでもなければ劇場公演を観に行ったこともなければファンを公言したこともない。しかしネットやテレビでそのご活躍を拝見しては「この方はお優しい方だ」と密かに思いを寄せていた。彼女の名前で検索した2ちゃんねるも時々チェックしていた。まるで親のような気持ちを抱いていた(そんなに年齢変わらないのに)。

 

総選挙で2位だと聞き、とても悔しかった。いつになれば彼女は報われるのだろうかと。

 

そんな矢先にこの報道である。

 

写真を見た時は合成だと思った。しかし、いつまでも何も言及しない彼女やお相手側を見るにつけ、だんだん本当なのかもしれないと感じてきた。

 

それでも、彼女のことを好きな気持ちは、変わらなかった。

 

Twitterも755もひるおびもバイトルの記者会見も観ていたが、以前と変わらない、仕事を一生懸命こなそうとする真摯さが窺えたし、アイドルらしいアイドルの顔をしていた。だから、私の気持ちも以前と変わることはなかった。

 

彼女が(周りのアドバイスも加味した上で)何も言いたくないのなら言わなくていいし、彼女が歌ったり踊ったり笑ったりしている様子はこれからも見ていたい。

 

彼女がこのまま週刊誌での報道など何もなかったように振る舞うことによって、今まで業界にはびこっていた色々な悪い慣習を打破することが出来るかもしれない。

 

そう、彼女は時代の革命児、ジャンヌダルクに成り得るのだ。

 

打破することが出来るかもしれない悪い慣習その1

「恋愛禁止」

 

恋愛とは人間がその人生を生きる上で起こるごく自然かつ健康的な事象である。禁じることなどはもちろん神様でも不可能だ。

 

それを神でも何でもない秋元康が「客から金を巻き上げやすくする」という目的のために勝手に若い娘になすりつけたこの「恋愛禁止条例」なんて馬鹿げているの一言につきる。アイドルだから、とかAKBだから、とかそんなの関係ない。基本的人権を無視しているのだ。よってこんなもの守る必要はない。アイドル界から早く取っ払うべき。人の注目を集める者が進んで恋愛をすることによりこの国の少子化を食い止めるという説もアリ(俺説)。

 

打破することが出来るかもしれない悪い慣習その2

「謝罪体質」

 

いまは何でもかんでもすぐ謝罪。それにより引き起こることは「謝れば基本的にそれで許してしまう」という流れが出来てしまうことだ。本質をまるで改善することなく表面上だけでも謝罪すればOKという日本人の典型的な悪習。何の解決にもならない。それが本当に悪いことだったのか思考する時間も与えないまま国民全員で「謝れ!」と怒鳴る姿はイジメ以外の何でもない。ニュースで報道されるようなイジメっ子に対しては全力で憎悪をぶつけている人間たちが実は自分がイジメを行っているということに全く気付いていない。恐ろしいことだ。この国は総イジメ大国になってしまったのである。

 

しかし渦中のアイドルが謝罪をしない姿勢を貫けば国民は自ずと気づき始めるかもしれない。『もしかしたら、本当は謝る必要なんてどこにもないんじゃないだろうか』と。

 

打破することが出来るかもしれない悪い慣習その3

「週刊誌のゴシップに惑わされる」

 

週刊誌と言うのは「売れてなんぼ」の世界なので対象の人生や人権のことなど何一つ考えていない。ネタ製造マシンであり、そこにハートは無い。そんなやつらの作り出したウソかまことか信用度ゼロの報道に惑わされる、それこそ時間の無駄なのである。

 

もし渦中のアイドルが報道を無視し続ければ、ファンも自然と週刊誌の報道など気にしなくなるだろうし、誰も騒がなければ週刊誌は売れないので出版社側も芸能人を追う意味を感じなくなるだろう。これは芸能界全体に対する利益なのだ。

 

紙の無駄が減るという観点では環境に対する利益にも成り得る。

 

打破することが出来るかもしれない悪い慣習その4

「炎上」

 

SNS全盛により誰もが一介の「コメンテーター気取り」になる時代。ひとりひとりの力は微弱でもそれが何千、何万にも膨らめば人間ひとりを社会的に破滅させたりも出来る(とネットの人間は思いこんでいる)炎上。この「炎上」の危険なところは、対象が憎かったり嫌いだったりするから中傷コメントを書き込むのではなく、「ひとりの人間の人生を破滅させる」ということに異常な快感を覚えている者がただ己の快楽の追及のためだけにそこに加担する流れが出来てしまっているということ。

 

騒動によって思いつめた対象が自分で命を絶ってしまうという最悪のシナリオを我々は何度も目撃してきたはずなのに未だその「殺人」に加担する者は後を絶たない。いじめよりももっと醜悪で卑怯なこれは殺人行為に等しいのである。

 

リアルな世界(物理的な世界)で行われる犯罪行為に対する法はこんなにも厳しく張り巡らされているというのに、ネットの中でこうした殺人に加担する者を取り締まる法は何一つない。

 

もし渦中のアイドルがTwitterの炎上コメントなど見向きもせずにこのまま平常更新を続ければ、中傷コメントを送り続けることがいかにエネルギーと時間の無駄になるかという気付きを国民に与えることが出来る。かつ「このように炎上させても折れない人間もいる」と分かれば「誰かの人生を台無しにしてやる」などという恐ろしい思想を持つこともなくなる。人々の民度の改善になる。

 

人々が「炎上」という無駄なことに費やす時間が減ることで、その分の時間は各々の仕事や勉強に費やされ、日本全体が向上するのである。なんと素晴らしい。

 

 

さて、そんなわたしはこの数日間渦中の人物のツイートにくっついているイヤなリプライをずっと監視していた。そして、誹謗中傷を送り続けるアカウント、またはこの騒ぎに便乗して何かを売りつけようとしている宣伝野郎のアカウントに片っ端から「スパム報告」ボタンを押している。この騒動に関連する2ちゃんねるはほぼチェック。尾木ママこと尾木直樹氏のブログには本当に憤慨した。自分の発言力の高さも分からずあのような安直なコメントを残すことにより23歳の若い女性がどれだけ傷つき、今後の芸能活動においての損失を負うかということも考えもしていないのだろうか。

「イジメ」批判の代表のような存在であるはずの者が一番ひどいイジメを行っている。人間としてどうかと思う。

 

わたしは月曜に〆切らしい〆切がおよそ2つはあった。しかしオーバーしていま朝になってしまったのだ。全てアイドルを責める快楽殺人者たちのせいだ。

 

「時間を返せ!」そう叫びたくなった瞬間ハッとした。

 

寝ても覚めてもゆきりんワールド!夢中にさせちゃうぞ!」そう、わたしは彼女を守るために寝ても覚めてもTwitterを眺めていたのではない。わたしは彼女により夢中にさせられていたのである。

 

もしかしたら、この一連の騒動全体が、彼女が生み出した我々への「エンターテイメント」なのかもしれない。あなたもわたしも、芸能界も出版界もネット界もみんな彼女の迷路に迷い込んでしまったのだ。

 

「あっぱれ」

 

彼女のアイドル人生に幸多からんことを!